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結晶研究の背景と概要
 ひとつの生体システム(系)がいかにして編成されてきたのかを明らかにすることは、生命の成り立ちそのものを理解するための重要なステップです。生体システムの代表的なものである代謝系は、生化学・遺伝学研究の歴史が長く、経路そのものや代謝系を構成する酵素群が触媒する反応に関する知見は蓄積しています。これまで代謝系の成立については、Horowitzのよる"レトログレード仮説"(1,2)やJensenによる"リクルート仮説"(3)などが唱えらましたが、最近まで代謝系を構成する酵素の立体構造やそれに基づく触媒機構に関する情報が不足していたため、ほとんど検証できませんでした。ところが、近年の構造ゲノム解析の成果により、このような代謝系の起源と進化の問題にアプローチできるところまできました。

 このような状況の中、三瓶研究室は、千葉工業大学の河合研究室と共同で、類似のC-N結合形成反応を繰り返すプリンヌクレオチド生合成系をモデルとして、系を構成する酵素(遺伝子)の重複や由来について検証し、その起源と進化について理解することをめざしています。
参考文献
(1) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 31, 153-157(1945)
(2) The Evolution of Biological Syntheses–Retrospect and Prospect, in Evolving Genes and Proteins, pp15-23, Academic press, New York (1965)
(3) Annu. Rev. Microbiol., 30, 409-425 (1976)

結晶具体的な研究課題
 主に高度好熱菌Thermus thermophilus由来のプリンヌクレオチド生合成系酵素を対象として、以下の研究に取り組んでいます。
(1)立体構造解析
 この系の酵素に対して、網羅的に立体構造の解析を推進しています。立体構造が決定された酵素間、特に類似反応を触媒する酵素間で立体構造を比較し、共通ドメイン(モチーフ)を有するか否かによって系統分類を行います。
(2)機能解析
 基質リボヌクレオチドおよび想定される反応中間体のアナログを化学合成して用いて酵素活性を測定し、酵素の詳細な基質認識・触媒機構を明らかにします。さらに、連続する反応に関与する酵素間の相互作用について分析を行います。
(3)再構成実験
 システムとして理解するために、さらに細胞内での実際の働く姿を理解するために、酵素と基質を用いた再構成実験を計画しています。

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